じっくり勝手に語ってみよう ■ 「セラミックガール」 半PV : チヒロP



【チヒロP】



第一印象としては「ペラいなあ」だった
そして「仕掛けてきたな」と思った
それは「いかにもチヒロPだな」という感慨を僕に抱かせた





チヒロPを知るきっかけになったデビュー作
技術とセンスのカッコイイ作品
インスト曲なので春香さんは常に口を閉じている
僕はそういうのって好きだ
だって歌ってないんだもん。そういう時って口は閉じてるもんだ





ニコマスでヒットを狙うならコレ、という選曲
抜いて光ってパステルでポップな作風
そしてストーリー性
の、枠組み「だけ」を組み合わせた作品
これはケレン味
「またヤス(以下略」と言われるための選曲であり、「また抜いて光(以下略」と言われるための作風である





チヒロPオススメ作品のマイリスト
あまりにも趣味が僕と似通っていて驚いた記憶がある
ととすP作「MBF 合成テスト」は伝説であり、透-架P作品から一つ選ぶなら間違いなく「Twinkle Snow Powdery Snow」であり、星の王子様P作『秘密 「ときめきメモリアル〜Only Love〜』はあらゆる意味でのシンクロを成し得た傑作であり、カブキンP作「シャングリラステージ!!オールスター 電気グルーヴ」の映像が与えたインパクトは極めて大であり、だいすP作「抜け人とかち」はオススメしたくなるエンターテインメント作品であり、かきPはもっと評価されるべきであり、そして今再びこのリストを見返しているとリンP作「Space Cowboy」にも言及しているのに気付く
(明らかにもっとマニア層に支持されるべき、話題にされるべき作品だと思う)





画面を飛びかう「もんげ!」「ルサンチマン」の文字
別に照れでもなく、かと言ってアイドルをプロデュースする場としてのニコマスを象徴する意味合いとしてでもない
要はヒントだ
「ちゃいまっせ。そういうんとはちゃいまっせ」と念を押しているだけ
最後のピアノが大仰に締めるところもそう





引っかかったのでP名を調べたらチヒロPだった作品
「あのチヒロPが?」と思った
デビュー作で見せた緻密さとは裏腹に大胆に、言ってしまえば「雑」であった
チヒロPなのに?あの?という驚き
ここから「あ、変な人なんだな」という認識が始まったような気がする
今思えば





彼は一体、何を思ってこの作品を作ったのだろう
そもそもタイトルからして「半PV」である
「さあ残りの半分を埋めてみてくれ。わざとペラく作ったんだから」
とでも言わんばかりである





ニコマスブログ界隈でのチヒロPの評価を決定付けた作品
透き通るような白さと退廃
何らかの意識を持ってニコマスを「楽しむ」以上の存在と捉えている層には確実にわかる「違い」を示せるセンス
ただ、単純に作品として長くはあった
最後まで押し切るだけの力は薄いと思った
だから僕は単純に、ティンときたけど高い点数は付けなかった
相当悩みはしたのだけれど、エンターテインメントとしては欠点もある作品だと思う
チヒロPがその欠点を理解していてあえてそうしたのかどうか、それは分からない





チヒロPが違いを示せるセンスの持ち主である事は、僕にもわかる
ナオキPを頂点とするある種のピラミッド構造において、どちらかの斜辺に相当偏った高い位置にいるのだと思う
僕らがただ下から見上げるだけの高い石積みの高い位置のはしっこにいて、そこから投げかけられた気まぐれなリドル
それがこの作品
ある程度の加速度がついたそれは砂を少しへこまして着地し、拾い上げてしばらくすると風が跡形もなく砂に描いた波紋を消してしまうだろう



結局のところ、僕のペラさではここまでしか読み取れない
彼の目論見が達成されたのかどうか、そもそも「そう」だったのかさえ全ては謎だ
どんだけオマエは浅いねん、と怒られるかもしれないが、「そう」捉えられても仕方のない作品である事だけは確かだ
願わくばチヒロPにはもっとシンプルに僕らを圧倒して欲しいと思う
代表作が





で終わるPではないのは明らかなのだから
あとね、うん、これね、ある程度の信頼関係がチヒロPとの間にあるっぽいって思って書いてるんでね、ホラ以前リンクとか貼ってくれた事があってね、だからそこらへんご理解いただけると凄く助かるんでいっちょそこらへん何と言うかね